最近、話題になっているアメリカ大統領選でその共和党候補者のトランプ候補、彼の支持団体が組織したトランプガールズの動画The Official Donald Trump Jamにて彼女らが歌うTrump makes America again(トランプはアメリカを再び偉大にする！)の曲は、かの有名な楽曲オーヴァー・ゼアーなのです！オーバー・ゼアーって何って人が多いかもしれませんので、その方々のために説明いたしますと、オーバー・ゼアーとは、アルファベットで書くとOver there、意味は「向こう側」という意味なのです。
この「向こう側」というのは、日本語からすると何の特別の意味も持たないのですが、アメリカでは、大西洋の向こう側、すなわちヨーロッパを指す言葉なのです。
因みにアメリカ英語では、アメリカ大陸のことをNew world(新世界)、ヨーロッパ世界のことをOld world(旧世界)というのです。
話を本題に戻しますとオーヴァーゼアという曲は第一世界大戦中の1917年、アメリカがヨーロッパへと派兵する際にジョージ・コーハンによって作られた曲で、第一次世界大戦中のアメリカの曲でもっとも有名なものです。
言ってみれば日本での軍艦行進曲や英国での遥かなるティペラリー(It’s a long way to Tipperary)みたいなものなのです。
そして、ここからが重要なのですが、共和党の大統領候補のトランプ氏が自身の支援団体が組織したトランプガールズがこの曲をベースに歌を歌うということは即ち第一次世界大戦終結から黄金の20年代に至るアメリカ栄光時代を思い浮かばせるということなのです。
まさにThe 保守って感じですね。
アメリカ大統領選のニュースでは、このようなことを取り上げることは少ないのですが、トランプ氏は、若い白人労働者層だけでなく、過去の栄光にすがる保守層へもまたこのような手段で投票を促しているのです。